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日本創作新舞踊協会代表
石田昇司
日本創作新舞踊協会では、このたび、月刊「新舞踊」を発刊することになりました。新舞踊は歌謡舞踊ともいわれ、近年、ときとともに盛大になって参りました。ところが、新舞踊のおかれている現状は、日本舞踊(古典)の亜流だとか、民謡の傍流程度にみなされて、正当な評価を受けていないきらいがあります。確かに、歴史が浅いこともあり、そう見られても仕方のない面もあることは事実ですが、隆盛の割りには概して低い評価に甘んじているといってもいいと思います。私たちが今日、尊重している古典や歌舞伎、あるいは、お茶やお花といった日本の伝統芸能文化は、室町や江戸時代など、その時々の時代の要請によって生み出された新しい芸能文化であり、時の大衆に愛されたからこそ今日まで続いてきたものであります。
新舞踊も例外ではありません。日本の伝統芸能を生み、育んできたと同じ"日本の心"が現代という時代の精神に触れて産声を上げた新しい芸能文化です。決してないがしろにしたり、卑下してすますものではないと思います。それは、欧米文化が流れ込んできた明治時代に、歌舞伎から新派、新劇が派生し、今ではそれが芸能文化の一大ジャンルとして堂々と一人歩きしているのと同じことです。新舞踊は今こそ正しく評価される時です。踊る側も見る側も、双方が新舞踊に対して、もっともっと「自信」と「誇り」を持つことが大切であろうと思います。新舞踊を愛する皆様がこうした自覚をしっかりと持つことができますならば、新舞踊は一時代の流行に終わるのではなく、後世に末永く受け継がれて行く素晴らしい舞踊としての展望を切り拓くことができるものと思われます。私どもは、このような趣意に立ち、一つは新舞踊に真剣に携わる人々の"受け皿"として「協会」を設立し一つは新舞踊の価値を高めるための情報の"発信基地"として 「月刊・新舞踊」を発行するものです。微力ではございますが、新舞踊発展の一翼を担うべく努力して参る覚悟ですので、どうぞご理解とご協力を賜りますよう伏してお願い申し上げます。
平成10年4月1日付新聞より
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